自由という枠

前項で自由という抽象的な表現を示しましたが、名刺の枠を表現するにはこれはかなり重要なことなのです。我々一般の発想では名刺となると、名刺の枠を超えることはほとんどありません。自由だといわれてもせいぜいウケを狙ってハガキ程度の大きさまででしょう。ですが芸術家となるとどのようなものを作り出すか、凡人には検討がつきません。名刺でさえも芸術作品として作り出すかもしれないからです。

頭抱える男性プライベートの名刺ではありませんでしたが、名刺交換のさいに変わった名刺を受取ったことがあります。それは和紙でできた名刺でした。素材自体は珍しくありませんでしたが、その名刺は手漉きの和紙でした。紙の素人でも一目でわかりました。なぜならその和紙は縁取りせず繊維がバラバラの状態だったのです。この名刺、確かに印象には残ります。会社の名刺でしたので会社が推奨していたのですが、困ったのは名刺を仕舞うときです。縁がバラバラの繊維状態ですので、名刺入れに入りませんでした。もちろん名刺ホルダーにも整理できませんでした。会社自体が推奨している場合は、会社がこのようなリスクを覚悟で行っています。つまり大きさを通常と変えると、相手に迷惑をかける。迷惑な奴だと思われるリスクを背負う覚悟が必要なのです。

 

芸術家の名刺のデザインに思うこと

芸術家というものは、何処かの団体に属して仕事をする場合が多いが、それ以外にもフリーランスという形をとっている人も多くいます。つまり、雇い主がいつもおなじではないということです。仕事一つとってもご縁、といえるような要素が非常に強く、ある人と出会い、いい仕事をし、いい印象を持ってもらい、その次につなげていく、という生き方の繰り返しとも言えます。ともかく、ある人に出会う時には自分のことを忘れないで置いてもらう努力が必要なのです。色々方法はあるがひとつに、名刺を作って渡すという手段があります。

自分の名前、肩書きまたは専門、活動範囲などを相手に知らせることはもとより、更にこだわることで周りにいる誰とも違い、自分にしかない色というものを伝えることも可能です。何せ会社勤めの会社員とは違い、自分そのものを売り物にしているのです。自分を何かの影に隠すことなど不要で、むしろあってはいけません。デザインの工夫で自分のキャラクターやコンセプトを前に出して、あとから見た時に自分自身を思い出してもらえるようになるのが理想です。

 

高級ブランドエルメス

数あるブランドの中で、高級なブランドの代名詞と言えばやはりエルメスではないでしょうか。エルメスの商品を実際持っている訳ではないが、店や雑誌で情報を集めることである程度知っているつもりです。エルメスは革にこだわりがあり、色、素材などバリエーションが豊富です。女性のあこがれはやはりこのブランドの代表的なバッグのバーキンではないでしょうか。バッグ一つが100万円を超えることが当たり前なのがエルメスの世界です。一般の消費者にとって手の届かないブランドではあるが、小物なら持つことができます。

最近、初めて会社員になり、上司からバッグ名刺入れはいい物を持てと教わりました。そこで思い浮かんだのがエルメスです。品質の良い革に、シンプルなデザイン。エルメスの財布は、金持ち向けなのか実用的でないと思うものがあるが、名刺入れは良さそうです。ブランドイメージを前面に押し出した物とは違って、さりげなく良い物をアピールすることができそうです。